赤い狼と黒い兎Ⅱ
「クロ!」
春架があたしの偽名を呼んだと同時に唯兎が、こっちを見た。
『ははッ……どーしようもねぇじゃん?』
現にあいつらは、あたしたちに向かって歩いて来てる。
「馨さん、」
『わりぃ野田。ちょっと仕事中断するわ』
「は?…ああ。分かりました。あまり時間を掛けないように」
『分かってる』
野田は分かったように頷いて、またあのクラウンに乗り込んだ。
オッサンを担いで。
「クロ…」
『大丈夫だ。…バレやしねぇよ』
「もしバレたら?」