聖石戦隊 キラレンジャー
陸に抱きついて、それから振り向くと横になっている哲平、その奥に健介と春風がいた。

「哲平くん! 健介くん、春風ちゃん!」

「姫、陸・・・無事でよかったなあ・・・」

「健介さんも、生きていたんですね!」

春風が口を両手で覆う。健介は乱れた髪を直してやった。

悠月はほころんで哲平の手を握る。

「ほらねー、哲平くん。結局なんとかなっちゃったでしょー」

しかしいつものような説教は返ってこない。

「あれー」

微笑んでいた悠月も哲平の頬を撫でた瞬間、びくっと身を震わせ、表情を消した。

「冷たいよ。息、してないよ哲平くん? 命の音聞こえないよ。なんで? みんな助かったんじゃないの?」

陸と春風はかたまった。

健介が、哲平に触れる。
心臓が動いてない。

愕然とした健介の手になにかが落ちて砕けた。

はっと顔を上げると、悠月の頬を涙が伝っていた。

「嘘でしょ、哲平くん」

ぼろぼろ泣く悠月。





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