聖石戦隊 キラレンジャー
そう、問題はそこなんだ。

例年は誕生日前後の休日、哲平の自宅でケーキやお菓子を揃えて遊んだりしていた。

一応それをプレゼントということにしていたが、そんな超一流ホテルのスイーツなんて持ってこられたら敵うわけない。

別のプレゼントを考えなくては。

しかし、年頃の女の子に、なにをあげればいいんだ?

一般的に服とか、オシャレの類が無難だろうか。

「ドレスコードがあるから、さっき母さんに服一式準備してもらうよう言っておいたよ。明日はふたりで一度うちに集合してな」

「うん、ありがとう健介くん」

「スイーツだけじゃなくて豪華なランチバイキングだから、腹空かせてこいよ」

・・・さて、なにを贈ったらいいものか。



   *      *      *



5組に戻った哲平はすっかり意気消沈。

困ったな、女の子にプレゼントなんてしたことない。

「どーしたの佐々木? 元気ないじゃん?」

蛍が顔の前で手を振る。

「女子って誕生日プレゼントなにもらったら嬉しいんだ?」

「え・・・彼女できたの?」

「ちげーよ、悠月のだよ」

ああ、という表情をした。

「東ね。いつも一緒に帰ったり仲良さげだけど、付き合ってるんじゃ」

「ねーよ。あいつと付き合うとかありえねー」

哲平がぶっきらぼうに言うと、蛍はくすっと笑う。

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