聖石戦隊 キラレンジャー
考えをまとめながら着替えて体育館を後にし、いつも通り正門で悠月を待つ。

五分ほどして彼女は現れた。

「遅くなってごめんねー。
誕生日プレゼントいっぱいもらって、整理するの時間かかっちゃった」

確かにいくつか手提げ袋が重そうだ。半分持つ。

「なにもらったんだ?」

「んー、ほとんどお菓子かな。しばらくパーティできそう」

悠月は嬉しそうに笑う。

「あとは、日向子ちゃんと春風ちゃんに」

「ああ、あの優等生双子?」

「うんうんー。ゲームもらったよ、脳トレ天国。ふたりらしいよね」

つられて笑うが、内心がっかり。

まじで何をあげたらいいんだ。



   *      *      *



結局なにも準備できないまま翌朝、悠月の誕生日がやってきた。

ぼんやり朝食をとる。

電話機の横にウエディングドレスを着た人形がある。親戚の結婚式でもらってきたものだったか。

少々照れくさいが、ぬいぐるみにするかな。悠月の部屋もファンシーな感じだし可愛いものは好きなはずだ。



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