黒縁メガネ男子に恋してる

それを聞いたとたん、今まで溜め込んでいた怒りが、あたしの中で爆発した。


「ハァ? あんたねー! 雄太こそ、ケータイの電源切って、どこ行ってたのよ!」


「うるせー、ふたつは回ったよ」


「ふたつ?
ふたつじゃないでしょ!
あんたの担当は4つでしょ!」


「るせーな。
綾華が泣いてるっつーから戻ってきてやったんだろうが」


「なんですってー!」


あたしがさらに食ってかかろうとすると、


「ほら、クイズシート。
そっちの分、書きこんで出しとけ。
俺は、帰るからな!」


クイズシートを智哉に押し付け、雄太は本当に帰ってしまった。


「なっ、ちょっとぉー!」

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