黒縁メガネ男子に恋してる
「結構ありますね……」
「うん、かなり処分してきたんだけどねー。
とりあえず、洋服からやろっかな。
『服』って書いてある箱、開けちゃってくれる?」
「はいっ!」
遼子さんは、タンスにしまう服を、あたしはクローゼットに掛ける服を担当することにした。
「ところでさぁ、綾華ちゃんって、智哉と本当に付き合ってないの?」
手を動かしながら、遼子さんが聞いてくる。
「あぁ、違いますよ。実は……」
あたしは、“かけ”に負けて、手伝いに来たいきさつを話した。
「ハハハッ、智哉、やるなぁ。
そういうことかぁ」