黒縁メガネ男子に恋してる
「綾華ちゃん、どうして……」
あたしたちは、駅裏の小さな公園に来ていた。
ブランコと砂場とベンチがひとつあるだけの公園。
もうすぐ日が暮れそうな時間のせいか、子どもはいない。
不安げな様子の真喜子をうながして、ベンチに並んで座った。
ベンチ横に止めたあたしたちの自転車に、夕日が当たって、影が長く伸びている。
あたしは、まっすぐ真喜子を見て、切り出した。
「ひびきってね、中学の頃から、いろいろ悪いウワサがあったみたいなんだ。
おとなしい子を仲間に入れて、パシリにしたり、万引きさせたり。
だから、真喜子が心配で、さっき、ひびきたちと一緒の真喜子を見かけたあと、こっそりあとをつけたの」
「そうだったんだ……」