夕日塔の約束
「確かに岸……アイツから手紙が来たのは本当だ。でもソレは今回が始めてで…今、オレとアイツの間には何の繋がりも無いから」


「……つ……繋がりが無いなら…なんであの子から手紙が来るの?ねぇなんでっ!?」


夕穂はオレの制服を握りしめ、オレを見上げる。


涙が止まらない夕穂に、オレも心の中で何かが壊れた気がした。


「えっ……ちょっと日希………!?」


驚きのあまり、夕穂の涙がピタリと止まる。


逆にオレの目からは―――…静かに涙が流れていた。


直次……


前お前が言った言葉の意味………こういう事だったのか。
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