夕日塔の約束
オレ、最初はきちんと分かってたのに…再アタックし始めてから、段々緊張や不安で自分の気持ちコントロール出来なくなってた。


『行き場が無くなったら言えよ』


ごめん直次。


オレ、もう頑張れねぇよ――――…


「夕穂…ごめん。今までの事全部忘れてくれ……」


「え―――?」


抱きしめてた夕穂の体を離し、涙を拭く。


そのまま教材室を出て、男子トイレに駆け込んだ。


「ダッセ…オレ何泣いてんだ………カッコ悪…」


再び伝い出す涙は、オレ1人じゃ止められない。


だけど傍にいて欲しい子は……もう永遠に取り戻せない。
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