モテヤンキーにコクられて
これは、最近のあたしたちの恒例になった。


柴田先輩が笑ったら、あたしがデコピンするの。


「優しくしろよ?」


なんて言いながら、柴田先輩はハニカみながら前髪を上げ、あたしにおでこを突きだしてくる。


…こんな顔、学校で見ることなんてない。


あたしだけにしか、見せない顔。


この瞬間だけは、柴田先輩があたしの物なんだって、実感できる。





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