モテヤンキーにコクられて
一気にライバルが増えたことで、あたしは内心ドキドキしていた。



こうなったら、早く……コクるかなんとかしないと、誰かと付き合っちゃうかもしれない。



柴田先輩と近づくチャンスなんてないし、少しずつ仲良くなるとか……そんなの待ってられない。



あたし……今日、告白する!!







あたしは自分の中で、勝手にそう決めた。



そのうちピストルの音が聞こえてきて、柴田先輩を含む3年生の男子が、一斉にスタートをきった。



柴田先輩はスタートダッシュもすごかったけど、他の人が追いつけないぐらい速くって、あっという間にゴールしてしまった。



キャーッ、柴田先輩、カッコいいっ!!



「あたし、あのゴールのテープになりたいっ!!」



柴田先輩が1位になって嬉しくって、あたしが幸せを噛みしめてると、となりにいたサナが爆笑してる。



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