モテヤンキーにコクられて
そんなとき、バスの周りにブラバンに所属している、同級生の姿を見かけた。


きっとこの辺にいるはず……だよね。



キョロキョロしていると、向こうの方で壁に寄りかかってる柴田先輩の姿を見つけた!



他の先輩と一緒にいるけど……ここはもう、しょうがない。



勇気を出して、コクっちゃう!



あたしは柴田先輩がいる場所まで近づいて、大きな声を張りあげた。



「柴田先輩! 話があるんです……ちょっといいですか!?」



真っ赤になりそうな顔を押さえ、恥ずかしさを堪えて声をかけたあたしを見て、



柴田先輩は眉をひそめた。



「は? 誰だよ……」




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