LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「他に何と」



「いえ…、“これ”で充分でございます;;」



海斗さんに睨まれ、怯えてる副店長から視線を外し、「またね」と、夜勤の人に告げて、お店を出た。

袋を持ってくれる海斗さんの空いた手を握り、家へと帰るが、玄関先で、海斗さんは立ち止まった。



「今日は、家族だけで過ごしな」



「え?一緒に…」



「良いから。その代わり」



「ん?」



「葬儀が終わったら、帰って来いよ」



…海斗さん…。

彼の優しさにまた惚れる。

抱き着き、ハグして別れる。

必ず、帰るよ。

ありがとう。



「おやすみなさい…」




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