LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
芽ちゃんが下川さんの隣へ来たと同時に葬儀が始まり、啜り泣く声ばかりが響く。

その中で成美を見つめてると、目が合った。

口元を緩め、首を傾げてる。

一瞬、2人だけ時刻(とき)が止まったような気がした。

繋がってる、俺たち。



「成美ちゃん、足の傷は痛んでなさそうですね…」



「えぇ。怪我した事、忘れてるような気もします」



「…マジですか;;」



旅館で温泉に入った時、痛がってる素振りもなかったし。

忘れてなかったとしても、痛みはないだろうな。

その方が良いけども。

痛みが続けば、福智の事も、頭から離れないだろう。
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