LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「良かったですね。おめでとうございます」



心も込めず言い、私は会計所へと行った。

外科病棟の看護師さんにお礼も受け取って貰えて、良かった。

誠之介君、ここに来る勇気がなさそうだったし。

帰り道にスーパーへより、お世話になった赤嶺さんへ晩御飯を作って帰る。

帰ると行っても、海斗の元へではない。

誠之介君が≪長居せず、うちに来るように≫と、何通かメールくれたから。

“昨日はありがとうございました。 兄の家に行きます。 お礼と言っては安いですが、晩御飯をレンジに入れてあります。 鍵はまた、バイトの時に返します。  稲垣”

メモを残し、赤嶺さんのアパートを出た。
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