LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「ちゃんとしなさい!26にもなって。泣いても良いけど、人前でへこたれないの」



20年以上、1人で俺たち兄妹を育ててくれた母親は強い。

まだ顔も見てない息子の彼女に血を分け、叱って来る。

海花は鉄剤を飲みながら、「成美ちゃんと早く話したいな…」と、言ってる。



「ね、成美ちゃんの写真とかないですか?」



「ありますよ。携帯の待受画面にしてますから」



…何で!?

だらけてた体勢を直し、母親と誠之介君の携帯を覗く。

そこには旅行に行った時、メイクしてた成美と歩美さんが写ってた。

成美は写りたくなかったのか、カメラを見てない。
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