LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
傷の痛みと戦いながら。

1日、2日、3日……ICUで過ごし。

検査で血腫がない事を確認して、一般病棟に移った。

面会謝絶にして貰った個室。

父親·誠之介君·芽しか許可を降ろしてない。

海花ちゃんも来てくれたけど、会ってない。

海斗に会わず、海花ちゃんに会うなんて、私には出来ない。



「成美ちゃん。これ、預かって来たよ」



「…ありがとう…」



手渡されたのは、歩ちゃんと母親の指輪が嵌まったネックレス。

海斗とのペアリングは、まだ、薬指に嵌まったまま。

外せない、矛盾した私が、とてつもなく嫌い。
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