LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「成美ちゃん、夜勤……いや、仕事は仕事ですよね。明日の朝、必ず迎えに行きます」



「お待ちしてます。仕事中、すみませんでした」



「全然。ありがとうございました」



下川さんを見送り、帰ろうと振り返ると、パーカーのポケットに入れてた携帯が鳴った。

相手は無論、成美だ。



「起きたのか?」



『うん。居ないから焦った』



「今から帰る。何かいるか?」



『いらないよ?海斗だけで十分』



「フッ…俺も、成美だけで十分。じゃ、後でな」



タイミングよく青信号。

横断歩道を歩いて行く。



「あ゛?ナルミ!!」



「気絶してんだけどっ!!;;」



後ろの騒がしさにも、気付かずに――…。




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