LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「メタボな海斗も、私は愛せるよ?」



…馬鹿だ。

成美は大馬鹿。

食事など我慢はしてないが、俺は成美にずっと“カッコいい”と言われて居たい。

だから、メタボになんてなって堪るか!



「――成美ッ!!」



成美の頭を小突きながら歩いてると、後ろから誰かが成美を呼んだ。

“誰か”って、あのドアホ……成美の元カレしか居ないけど。



「何ですか?福智さん」



「5分…いや1分!話せへんか?旦那さんには、申し訳ないんやけど…」



俺をチラチラ見ながら言う福智に、溜め息しか出て来ない。

こんな男らしさに欠けるヤツ、俺の周りで見た事はない。
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