LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「ねぇ、どこ行く?」



「どこが良いんだ?」



「動物園に、下見に行く…?」



…くっそ。

どこまで可愛いんだか。

成美の頭を撫でながら、「良いよ」と伝える。

嬉しそうな成美の頬が赤く、道端でなく、家だったらキス攻めしてたな。

運転席に乗り込み、ネクタイを後部座席に投げ、腕と第二までのボタンを外し、エンジンボタンを押す。



「動物園、何年ぶりかな」



「俺は、10年近いな」



高校時代に付き合ってた元カノと行った記憶がある。

“触りたい”と騒ぎ、あまりの煩さに、1時間で出た筈。
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