LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「キリン居るかな?」



「何でキリン?」



「…わかんない」



小動物が好きそうだが、キリンとか。

意外な面を見せられても、やっぱり可愛い。

赤信号に差し掛かり、成美の腕を引っ張りキスをする。



「前、見ないとっ!;;」



恥ずかしがる成美に、いじめたくなるが、度が過ぎれば怒るだろう。

自我を抑え、青信号に変わった道を行く。

左手は成美の右手を掴んだまま。

今は無性に触れてたい。

離したくない。



「片手で大丈夫?」



「余裕」



いつもは肘つきでもて余す左手も、成美と繋げばしっくりと来る。





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