LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
夜道を歩いてると、「おーいっ!」と聞こえて来る。



「近所迷惑な人が居るものね」



「だねー…」



「芽ーっ!!」



……え?;;

3人同時に振り返れば知らない男。

芽ちゃんの元カレかとも思ったけど、確か同い年か年下派だった筈。



「芽、あの人は誰?」



「え?元アッシーよ」



成美に訊ねられ、芽ちゃんはそう言って、“シッシッ”と、駆け寄って来る男へ帰るようにジェスチャー。

シュン…とした様子で踵を返してて、何とも可哀想だ。



「人妻が、旦那なしに簡単に男と会って話せるわけないっての」



下川さんに一途な芽ちゃんらしいと思いながら、俺たちはまた、足を進めた。



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