LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
リビングに行くと、海斗が“紗英子”と呼ぶ彼女の額を小突き、笑って居た。

どこからか持ち出して来た6Pチーズを銜えた芽は、そんなタイミングで呼んだ事に気まずそう。

芽は私よりもヤキモチ妬きな為、自身だったらキレてたであろう光景。



「……大丈夫?;;」



「うん。まぁね…」



絨毯の上に座り、ローテーブルに散乱するチーズやカルパスの包みを集め、握り締める。

大丈夫だけど、ヤキモチのあまり、“私は家政婦か!”と、訴えたくなった。

この瞬間に、私を見付けてくれたら、ヤキモチもすぐに消えると思うのに。




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