LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
子供を授かれなかった歩美さんや誠之介君の為にも、産みたいと決めた成美には、侮辱だ。

それを知ってる芽ちゃんの怒りも確かだ。



「私はただ―…」



「今更どう足掻いても、人として許せないわよ」



「恋した相手を手に入れたいと思うのは間違いですか?」



「――止めてくれないか」



成美を苦しめる存在は、ガキだろうが。

女だろうが。

…目障りだ。



「私の何が、香椎さん…奥さんに劣るとでも?私の気持ち、奥さんに負ける気はしません!それに同じ名前で…」



「ふざけるな!!」



自意識過剰だ。

それに同じ名前が何だ。

成美はこんなガキに馬鹿にされるような女ではない。
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