LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「何か、こんな息子が欲しかったわー。“店は継がない”って、反抗ばっかしてた息子の子育ては、つまらないというか、満足してない」



「は、はあ…;;」



俺自身も、母親に牙を向いた事だってある。

忙しく、家族を守る為に必死で働いてくれてたのに、褒められたかった。

1週間に一度だけでも、寂しくて泣く海花の面倒を見て欲しかった。

息子は、我が儘な生き物かも。



「でも、そんな息子も今じゃこの店のチェーン店で店長。接客の楽しみを知ってくれた」



母親って、反抗的な息子とでも、愛してくれてんのかな。

嬉しい時は、素直に喜んでくれて。

…お袋と、たまには食事してやるか。

親孝行なんて、出来る事は限られてるし。




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