LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「何を言えば良いのか…昨夜から考えても、言葉が見付かりませんでした。でも、義妹である成美の幸せを最期まで見守ろうと、ただただ…その想いだけが、深く湧きました」



「…っ…」



「若輩者ではございますが、これからも稲垣を守って行く所存であります」



誠之介君が父親の遺影に向かい告げた想い、決意に、私はただ頭を下げ、涙を流した。

…お父さん…。

私、誠之介君の為にも、お父さんやお母さん、歩ちゃんに安心して貰えるように、幸せになる。

もっともっと、幸せ。



「ありがとう……ッ」



…誠之介君。
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