LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「成美っ!?」



「……」



しかし、何の反応も示さない。

勘違いだったのだろうか。

成美の手を握り、右手で頬を撫でた。

18歳の成美に、苦しい思いをさせてしまったが、ずっとついて来てくれて。



「俺と、これからも一緒にいてくれよ…」



これからは、幸せばかりを与えたい。

苦しい思いなんてさせたくない。

3人が頑張ってくれてるんだから俺だって。

…負けてらんねぇよな。

成美の布団を掛け直し、耳を澄ませる。

永斗か永美が泣いてる。

親ってこんな事も、わかるんだな――…。




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