LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
成美は永美の眠るベビーカーを押しながら、オムツやミルクなどの必需品が入った大きいバックを持ちながら、スタスタと行ってしまう。

離れぬように、急いでついて行くと、お茶屋の前のベンチに座る、母親と男を見付けた。



「成美ちゃんおはよう。さっき退院したばかりなのに大丈夫?」



「はい。ご心配をお掛けしてばかりで、すみません」



「私は良いのよ。こんな可愛い孫を産んでくれたんだものっ」



永斗と永美の手に指を宛がう母親を尻目に、彼氏へと頭を下げた。

予想より、しっかりとした人。

華やかさがあまりないが、くたびれた感じもなく。

純粋に、心から受け入れやすいタイプの人だ。
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