LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「言うのが遅いけど、俺もカタがついたし、真面目に付き合わないか?」



「海斗さん…」



「別に不真面目に付き合う気もないけど、いざとなれば、俺ん家に来てくれても構わないから」



「…っ…はい……」



人生で初めて、嬉し涙が溢れた。

予想外だったけど、幸せでならない。



「泣くな。もっともっと大切な日に、涙はとっておけ」



抱き締められ、笑顔で別れる。

それはきっと、今までとは違い、確実に次があるからだ。

去って行く車が見えなくなるまで見送り、102号室を目指す。

…あれ?

明かりが点いてない。
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