LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
しかし、足の痛みなんて感じない。

福智さん、恐怖からも解放され、安堵した。



「福智…殺すっ!!」



「芽ちゃん落ち着け。成美ちゃんをまた怯えさせるのか」



「でも…」



芽を止めた店長が、私を立たせ、マンション前の花壇の淵に座らせた。



「目隠ししてますから、一発でも二発でもどうぞ。芽ちゃんじゃ、迫力があり過ぎますけど。それに、殴らないと気が済まないでしょう…」



「…店長?」



店長と芽の声に強さを感じず、私は涙を拭わず顔を上げた。

店長は悔しそうな表情で、芽は店長を心配そうに見てる。

海斗さんは福智さんに一度だけ振り返った。
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