LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「お前こそ、何で成美を俺から奪うんや」



「奪うも何も、成美がお前に惚れてなかったのが事実だろ」



「俺にはあいつしか居らんねん。これからどうなるかわからんやろ!ましてや、18の女がやぞ」



「ガキとでも言いたいのか?だがな、成美は他とは違う。成美を好きならわかるだろ」



「なら、“自分はわかってる”とでも言いたいんか」



「お前よりはな」



澄んだ目に、いつだって嘘はなくて。

辛さを隠し、涙を我慢してる事。

初めて会った日から、わかってたつもりだ。

こいつがそれがわからないなら、付き合う資格は、なかったな。

成美が悩みを打ち明けてても、受け止められなかった筈だ。
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