LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
胸倉を掴み上げ、電柱に押し付けた。



「どの面で言ってんだ?あ゛?
これ以上、成美に近付いてみろよ。警察じゃなく、俺が地獄へ堕としてやるから」



「……」



目を開き、絶句してる福智から手を離して、成美たちの元へと戻る。



「病院、行くぞ」



「海斗さん…?」



成美を抱き上げると、涙目で見て来た。

怒りが静まり、不幸中の幸いという言葉が心に染みた。



「殴らないんじゃなかったの?」



「大学時代、キックボクシングしてたから、その癖だろうな」



痛いとこを突いて来た芽ちゃんを何とか交わして、成美を車の後部座席へと座らせた。
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