桜星サンセット
「着いたよ」

そこは真っ暗で何にも無く、足元の感触から草が生えているのが分かるだけだった。

「う・え!!」

コウスケの声に反射的に上を向く。

うわーーっ、すごい。

今までに見たことの無い星の数。

星の明るさも大きさも全然違う。

高台なのでプラネタリウムみたいに360度のパノラマで見える。

「手が届きそう」

思わず手を伸ばす。

「こっち。首痛くなるぞ」

懐中電灯で照らされた先には毛布が2枚ひかれていた。

私とアンはその上に、コウスケはそのまま寝転んだ。

そして私達は星に見入った。

誰も言葉を発しず、強い星の光を全身で受けるようにただ輝く星を見た。

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