桜星サンセット
「中庭の桜の話知ってる?」

放課後アンの委員会を待ちながらおしゃべりをしていた時、舞ちゃんが言い出した。

「何?何?」

「恋愛の伝説があるんだって」

広くんの一件以来なんとなく男の子の話は避けていたから、みんな興味しんしんで話を聞いた。

「お姉ちゃんに聞いたんだけど、桜の木の下で出会った人と結ばれるって」

「本当に?」

「うん。満開の桜の木の下だったかな?桜が散ってる時だったかな?」

「えーー、どっちにしてももうだめじゃん」

桜はもうとっくに散って今は青々とした葉が繁っている。

「それ、信憑性アリ?」

「うーん・・・。結婚した人がいるとかいないとか」

「どっちよ、もう」

「とにかく運命の桜って言われてるんだって」

運命?それってもしかしてアンが言っていた運命の人?

私を運命の人って言ったのってその伝説の事?

私が初めてアンに会ったのはその桜の下だ。

「もし会ったのが女の子だったら?」

思わず聞いた。

「それ失敗でしょ」

「そうよねー、男の子と会えるって確率は半分だしね」

「もっと確実なのないの?」

話は進んでいたが、私はずっと考えていた。

アン間違えてる。

私を運命の人だと思い込んでる。

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