イケメン彼氏の秘密
結局、恭奈をおぶり家へと着いた。
絢歩さんは呆れたような口調だったけど、恭奈が無事で安心した表情だった。
恭奈を寝かせたあと、どうしてこうなったのか検討を始めた。
「斗真は恭奈を呼んでないんだよな?」
「はい。っていうかパーティー中は携帯扱ってないし……あ」
「どうした?」
俺は扱ってなかった。
真由美が持ってたから。
まさかだけど、服濡れた後に真由美が携帯を入れたままの服を持っていった。
それで携帯がないことに気づくまで…誰が俺の携帯を扱ったのかなんてわからない。
「絢歩さん、誰かが家に来たりしましたか?…って寝てたんですっけ」
「まぁ、寝てたけどチャイムの音とかはわかるんだよ。誰も来なかったはず」
少しだけ自信がなさ気な回答だけど…。
とりあえず、来なかったとして、恭奈に連絡が行くとしたら携帯だな。
恭奈は真由美とかとあまり交流ないし、逆に恭奈と親しい友達は俺とあまり関わってないし…。
「恭奈の携帯…見ればわかりそうですけど……見ていいですかね?」
「さぁ…本人は寝てるしな。とりあえず起きるまでつーか、明日まで待とうぜ。アイツ、寝ておきたら元気になるタイプだから」
寝ておきたら元気になるタイプって……。
「とりあえず、斗真泊まるつもりだったんだし、寝るの俺の部屋でいいか?」
「あ、はい。いいですよ」
大体予想はついてるけど……明日になったらわかるな。