罪語りて所在の月を見る


殴られ続けられては、相手に何かしらの“反発”を与えそうだが、殴るだけならばとりあえず大事には至らないはずだ。


あまり拳を振るわれるとなればまた話は違ってくるが、短気な奴らは諦めも早い。拳から無駄を感じてしまえば、「覚えていろよっ」と逃げるさまも目に見えている。


「おめえらっ、顔だ!あの透かした生意気顔を原型なくすまで、ボコるぞ!」


おうさっと意気込む取り巻き。阿行を下ろすべきか考えるも、逆に離せば奴らに連れ去られてしまうかもとこのままにしようと考え付いたところで。


「去ねや、有象無象」


しゃんっと錫杖でも鳴らしたかのような、声音だった。


厳しくも美しいような声。いつの間にやら男子生徒の後ろにいたその人物を皆が見た。


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