罪語りて所在の月を見る


しかしながら、扱うのはあくまでも箒だ。刀とは勝手が違い、力の加減が掴めなかったか、ABを打ったさいに柄が折れた。


逆さT字型の自在箒。普通の箒と違い柄が長いからこそ、折れやすい。もっとも、滅多な扱いをしなければ折れることもないが。


ブラシ部分から少し上が折れ、宙を旋回する残骸と――ABの一回転。Cと同じ末路を辿る前に。


「ヒャッハー、背後ががら空きだぜ、冬月っ。日頃の恨みをここ――ぶびゃっ」


なんか余計なシーンが入った。背後から飛んできたそれを、冬月は見向きもせずに折れた箒で殴り飛ばす。廊下に備えられたゴミ箱にそれがホールインワンしたところで、ABが廊下に落ちた。


水を含んだ雑巾みたいだ、本当にべちゃりと重く廊下に落下するのだから。


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