罪語りて所在の月を見る
渉が来た道、そこにいかつい生徒が八人ほどいたわけだが、そいつらの一歩前に出ている男が到底、生徒と言える姿ではなかった。
マッチョである。
ビリー隊長である。
褐色の肌でムキムキでごつくむさ苦しそうなタンクトップ短パンの男は、到底10代には見えなかった。
いや、阿行でさえあのロリぶりで16と言うのだから、見た目で判断してはいけない。もしかしたら老け顔マッスラーで、渉と同い年なのかもしれなかった。
「何か、僕にご用ですか」
年齢不詳だろうとも、基本敬語な渉にマッチョは胸の筋肉をピクピク動かした。
「ああ、あんヨ。ありまくりだぜぇ。弟が世話になったみたいだナ」
どうでもいいが、ビリー隊長と言ってもあくまでも例え。体はともかく顔は生粋の日本人なのに、マッチョの日本語はどこかイントネーションの上下が激しかった。