noa
~校門~

ミア「あれ。カナだー・・・またノア君と一緒いるねえ」

ミアとマリはカナとは仲良しで、カナがノアを避けていることも知っている。

マリ「まじだあ・・・いっやそーな顔してるのに、ノアくんもめげないねぇ」

マリはクスクス笑う。

坂を下って、玄関にたどり着き、カナが上履きを履いていると、ノアがいる辺でリアの声がした。

リア「ノアーッ♥ おーはよッ。てか見て見てーッ」

ニコニコと自分の携帯のストラップを見せる。
毎朝、リアは玄関までノアを出迎える。
リアも高1で、学年では1,2位を争うほど可愛く、男子に人気もあるが・・・
ノアはリアに対して冷たい。

ノア「ああ・・・。」
 
ちらっとリアの携帯を見るが、興味はない。
カナはいつも、リアがノアに構っている間に急いで教室へ行く。

カナ(・・・毎日毎日、いちゃつきやがって。リアちゃんと学校いけっての。こっちが被害被るじゃんか)

カナは、リアから目をつけられていることに気づいていた。
廊下ですれ違うときも、いつもカナをガン見してくる。
リアも茶髪に染め、ピアスをしたヤンキー系だ。噂では、男と結構遊んでいるというのを耳にしていた。

リア「ノアくんは地味な子が好きなんだねー」
 
ちらっと小走りの後ろ姿のカナを見る。
ノアは表情がイラっとする。
ノア「どけよ。通れねえだろ」
早歩きで教室に向かうノアの後ろを、リアが追う。
リア「ねーえっ。ノアてばー!電話くらいでてよーっ」

カナは、こんな朝の毎日にうんざりし、今月はバスの定期券を買ってしまい仕方ないので、来月からはチャリ通学をしようと決心していた。
< 2 / 12 >

この作品をシェア

pagetop