今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
その一件があってからは、光聖くんの様子がおかしかったらしい。
沙良ちゃんがバイトに行く途中で会ったときなんて、光聖くんは「おう」と一言だけで素っ気なかった。
電話をしても出ないし、どうしても気になった沙良ちゃんは、ついに昨日光聖くんの家のインターホンを押したらしい。
光聖くんの母親が出て、沙良ちゃんと光聖くんが今も仲が良いのは知っているから、すぐに光聖くんの部屋へ入れてくれた。
突然入ってきた沙良ちゃんに驚いた様子の光聖くんは、慌てたようにベットに座り直した。
「この前からなんなの……?私、なんかした?」
「な、なにが?」
「その返しがまずおかしいじゃん。私のこと避けてるようにしか見えない」
「はぁっ?!さ、避けてねぇよ!」
やっぱりなにかを隠している様子の光聖くんに、沙良ちゃんは疑いの目を向けた。
「このままこの状態が続くんだったら、私、もう光聖とは遊ばないし話さないから」