レンタル彼氏 Ⅱ【完結】
寝てるのか、尚子は中々出ない。
やっと、繋がったと思ったら尚子は寝呆け気味で返事をする。


「尚子っ!私、カバン忘れてさ!」


「………カバン?」


「そう、カバン!」


「…………ああ、あれ、聖君が持ち帰った」



……………何ですと?



「ええええええ?!?!」


「…………いずちん、うるさあい」


「…そっ、それでっ」


「ああ、連絡先教えたから。
メール来てない?」


「………見てなかった…」


「はは、聖君相当お気に入りみたいだね」


「ないっ!あいつだけはないっ」


「えー?何で?ふぁぁ、目覚めたー!また後で聞くよ。私、朝風呂行ってくる」


「ああ、うん、また後で」



………………まじ。
人質ならぬ物質(ものじち)だわ。


会わないと決めた矢先に、これ。



とりあえず、聖から連絡来てるか確認をする。


あ、知らないアドレス。
これだな。


【聖だよっ\(^^)/
カバン次会ったら返すから、デートしよっ!】




………………デート、だ?
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