梶山書店物語〈壱〉
グイッと襟を後ろに引っ張られる。

「………二人楽しそうだな」

「――――っ!」

「チヒロ、見てたよ!
とっても似合わなかったよ」

「俺もそう思う」

襟を掴まれたまま二人で話が進んでいく。

「食べたんで帰りマース!」

言いたい事だけ言って本当に帰って行った。
自由過ぎるけど普通、先には帰らない気がする。

「おい…」

いつまで襟をつかんでんだ。
掴んでる千尋くんの手を払いのける。

「羽鳥さーん!おめでとうございます」

化粧もバッチリ決めてピンクのドレスが揺れている。

「ありがとうございます」



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