二人の王子さま
━━━━━
風呂から出て、廊下を歩く。
はぁ・・・
言ってしまった。
驚いた顔していたな・・・
思わず部屋を出てしまったが、まだ起きているのだったら気まずいな・・・
そっと襖を開けると、布団の中では帆香がうつぶせですぅすぅと寝息をたてていた。
苦笑をしてそっと布団の中に入る。
帆香はどこから来たのか・・・
たまに拾う本と同じ所からきたのだろうか。
この本を知っているとか言っていたしな・・・
父上も帆香を気に入ったようだし、こちらに居て欲しいと思ってしまうが・・・
帆香はやはり、帰りたいと思っているのだろうか。
そんなことを考えながら、今日も帆香を抱き締めて眠りについた。