夏の1日
だけど、宏人の言った事の中から曖昧な部分を取り出して、アタシはもっと欲張ろうとする。
「…じゃぁ宏人も初めて!?」
アタシは宏人の腕の中で明るい声を上げる。
「初めてではないけど…(笑)」
もちろん、返事は期待していたものとは違ったけど。
苦笑いをする宏人に、少し落ち込んで見せる。
「やっぱりー…」
今度は変な声を出すアタシの口を宏人の唇がふさぐ…
「っん…」
アタシの口から吐息が漏れる。
「でも今好きなのは優だけだから!!そこは保証書付いてくるって!!」
と、いたずらっぽく笑う宏人が愛しくてたまらない。
「アタシもっ」
アタシは宏人がそうしてくれたように、宏人を強く抱きしめ返した。