だから、笑わないで。
「……すき…!」
ぎゅっと力を込めて、杏子は言った。
「……すきなの…!……ずっとずっと…」
「……………っ……」
「……………どうしようもないくらい…すきなの………!!…」
杏子は泣き出した。
これまでの思いがあふれだす。
リンはとてもわかりやすい。
いや、もしかしたら杏子が鋭いだけなのかもしれないが。
リンは杏子を大事にしてくれた。
他の人には見せない笑顔で喋りかけてくれたり、つねに一緒にいた。
リンからの好意も伝わってきた。
だけどそれはあくまでもともだちで。
憂をみる、リンの瞳は杏子をみる瞳とは違っていた。
憂だけにみせる、真剣な眼差し。
笑顔。優しさ。声。
そのぜんぶをずっとほしかったのだ。