そして優しい~番外編~
腕に美雪の体温を感じると、今朝からの美雪の気持ちの流れを想像してしまった。
「おまえは、気遣いし過ぎ」
「えっ?」
「我慢出来なくて泣く位しんどい時まで、回りの事、気にすんなよ」
それが無自覚なんだよな、おまえは……。
きっと、僚二が居なくなって、自分がいろいろ回りに迷惑をかけた、と言う気持ちからそうなったんだろうなぁ。
いや、もしかしたらあの優しい僚二が惚れたんだから、元々そうなのかもしれないか……。
どっちにしたって、そんな美雪だから、みんなほっとけないんだよ。
美雪は俺の顔を、ジーっと見ていた。