欠点に願いを
「何ですか?」
ココが、俺の目を真っ直ぐに見つめてくる。
ココの目は相変わらず綺麗だ。見透かされそうで、少し怖いくらい。
前だったら、ココから視線を逸らしてた。逃げてた。
だけど、今は頑張って見れる。
何より、俺の想いを伝えるのに、俺が視線を避けてちゃどうしようもない。
心臓がバクバクいってる。
舌とか噛んじゃいそうだ、ダサいけど。
俺は一回目を閉じてから、正面からココを見つめた。
「あのね、ココ。……俺、ココが好きだ」
「……はい」
「……付き合って欲しい」
打ち上げだから周りは騒がしい筈なのに、何故か違う世界に居て聞こえない気がした。
沈黙が続いてる。
「……あたしの話を聞いてもらっても、良いですか?」
「うん」
「あたし、実はうすうす感づいてたんです。浩太先輩があたしのコトを、って。それと同時に、本当にそうだったら良いなって」
「うん。…………え?」
「『DEAR』の、最後のフランス語に注目するように言ったのも、それでなんです。」
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