引っ込み思案な恋心。-3rd~final~
「…じゃー、俺帰るわ」
「え?もう帰るの、倉本」
「俺も色々忙しいんだよ。H高から春休みの課題、山のように出てるからな」
「うわ〜、さすが有名進学校……」
そう言って倉本くんはさっさと帰っていったけど…
本当は照れ隠しだったのかな?
まさか、みんなの前であかねちゃんにあんなこと言われるとは思ってなかっただろうし。
「仕方ないね。夕方になってきたし、遅くなったら困るからうちらも帰るか〜」
「そうだね。楽しかったー」
倉本くんが帰って少しして、同じ帰り道のあゆとななっぺとあーさんが帰っていった。
そして映美佳とあかねちゃんも…
「映美佳も良かったよね〜。『憧れの君』目指して頑張ってたもんね〜」
「…てか、何だよその『憧れの君』って」
「わ〜、瀬川は知らなくていいよ」
「別に誰かはキョーミねえけど、ソイツちゃんとR高に受かってるんだろーな?」
「あ……」
映美佳…、夏休みに塾で出会った人がちゃんとR高に合格したかまでは確認してなかったんだ。。。
たぶん自分が受かったことに浮かれちゃって、確認するの忘れてただけだと思うけど…。