引っ込み思案な恋心。-3rd~final~
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そして、自由行動の時間がやってきた。
先生達からは「何があるか分からないから、絶対班単位で行動するように」ってキツく言われたけど、いざ出発してしまえば、やっぱりカップルや二人行動、はたまた単独行動する人までちらほら見かけた。
「やっと柚と落ち着いてデートできる〜。ドコ行きたいか考えてきたか?」
「うん。甘いものも食べたいし、お土産も買い込まなくちゃね」
先生にバレない所までは班行動して、そこから西田さん達と別れて拓と合流した。
拓に言われて、私はバッグからガイドブックを取り出す。
「お〜、ガイドブックあるじゃん。柚、準備がいーなー。あっ、ココいいんじゃね?あぶら取り紙とかコスメグッズ売ってるらしいけど、女子は重要なんだろ、こーゆーの」
「えっ?拓には退屈かな…と思ってたんだけど…、行っていいの?」
「実は母ちゃんにあぶら取り紙頼まれた。それに、柚が化粧品選んでる姿、見てみたいな〜とも思ったし」
「うん!じゃあ…、行ってみようか」
私がガイドブックをバッグにしまうと、拓が私の手を握ってきた。
そして今日は…、ゆっくり歩いてくれてる。
私も拓と知らない街を歩くのが嬉しくて、ついつい笑顔になってしまう。