引っ込み思案な恋心。-3rd~final~
「でも柚、あんなに拒否ってたとは思えないくらいだよな。柚に触れられて俺、スゲー嬉しい」
そうやって間近で拓に微笑まれると、すごく照れてしまう。
確かに…、ちょうど1年前だったかな。
拓にいきなり迫られて、心の準備も何もできてなかった私は拓のことひっぱたいちゃったんだよね。
その後ケンカみたいに距離あけちゃって…
仲直りした後も、ちょっとずつ…、ホントにちょっとずつ拓と身体の距離を縮めてきた。
やっとここまで拓と距離を縮められたこと…、私も自分で信じられないんだけど。
でも、私も拓に触れることができて、嬉しいと思う。
拓の身体にすっぽりと包みこまれると、ものすごく安心できる気がするんだ。
「あ。ブレスレット、今日はしてくれてんだ?」
「うん。だって、拓とデートだもん」
「いつ見ても似合ってんなー。かわいい」
そうやってニカッと笑った拓に、ドキッとしてしまった。
私は拓のそんな笑顔がカッコイイと思ってるよ。
…さすがに照れちゃって、口には出せないけど。
もう一回、軽めのキスをした後にギュッと抱きしめられると、拓は私の手を引っ張って通りに戻った。
「抹茶パフェ、食べにいこーぜ!」
「…うん!」
再び向かおうとしていたルートに戻り、拓と手をつないで歩いていると…、前から聞き覚えのある声が聞こえてきた。